レッスン

新規プレイヤーへのMTGチュートリアル テキスト

ジャッジのみなさん!MTGの実例に関する講座へようこそ。この講座では、新規プレイヤーにどのようにMTGを教えればいいかを取り扱います。それは地域のコミュニティーの成長やより多くのプレイヤーにMTGを好きになってもらえることに繋がります。

準備と考え方
実際にプレイヤーにゲームを教えようとする前に、そのために何が必要かを考えましょう。

もし可能なら「新規プレイヤー用デッキ」を組むことをおすすめします。地域のカードショップにあるコモンカードが大半のカラーごとの役割がわかりやすいものが良いです。注釈がある基本セットのカードを探しましょう。

画面に映っているのは私の「最初のデッキ」リストです。単色で5つあるのは、私が最も魅力を感じている色の役割や哲学について話したいからです。でもあなた自身が新規プレイヤーと遊んでみてあなた独自のデッキを作ればいいと思います。単色でも2色でもいいですが、基本セットのカードで構成されるシンプルなデッキにしましょう。

まずはあなた自身の自己紹介から始めましょう。大きい大会では、「初心者エリア」に配属されるかもしれません。ほとんどのケースはなじみのカードショップから、MTGに興味を持ったプレイヤーにルールを教えてほしいと頼まれるというものでしょう。

簡単な自己紹介の後は、どのくらいゲームを知っているのかとプレイ経験があるのかを質問しましょう。昔ゲームをプレイしていて1996年に引退した人と友達に誘われて興味を持った人とでは、違うアプローチが必要です。

そうは言っても、ただ話すだけの時間を取りすぎないように気を付けてください。あなたが最初にするべきことはとにかくプレイヤーにカードを手にしてもらって、遊びながら教えることです。MTGを知らない人にとってはカードを手にして視覚的に学んでもらう方がわかりやすく、段階的に教えることができます。

初心者用デッキで遊ぶ前に色の役割について簡単に説明しておきたいところです。何色で何ができるのかを説明してすべての色を試してもらうことをおすすめしたいです。たとえば、白はたくさんの小さいクリーチャーが軍団をつくること、青はカードをたくさん引いてたくさんのリソースで戦うこと、黒はクリーチャーを生贄にしたり墓地を使ったり、相手クリーチャーを除去すること、赤はとにかく攻撃して火力を飛ばすこと、緑はたくさんのマナを手に入れて大きいクリーチャーを出すことが得意です。赤緑は新規プレイヤーに向いているとよく聞きますが、そのプレイヤーに良いと思うものはすべて使ってもらうべきです。青のデッキではトリッキーでテンポのあるプレイを見せられます。このときにコントロールと打ち消しについて深入りしすぎないようにしてください。最初のゲームには難しすぎます。そもそもデッキ構築の段階で、対抗呪文や取り消し、精神腐敗や思考囲いなど不愉快なカードを入れすぎないようにしましょう。相互作用のあるクリーチャーで遊び、相手の邪魔をする楽しくないカードは使うのをやめましょう。

また新規プレイヤーに教える時の考え方を教えます。何よりもゲームを楽しんでもらうことを1番に考えます。最初にプレイしたときは絶対楽しくなければなりません。そうでないと二度とプレイしてもらえないからです。多すぎる情報を与えて混乱させてはいけません。MTGのすばらしさを伝えられるかはあなたにかかっています。

さて、考える要素が多いゲームであることと、技術を試験するようなゲームであることには大きな違いがあります。ゲームの複雑性を示すことはアプローチの1つですが、ゆっくりと教えるようにしてください。迷ったときはゲームの世界観と楽しさを優先してください。あなたがいかした相互作用を見せたり、クリーチャーを稲妻したあとに勝利への攻撃をしたら、新規プレイヤーの興味を引き付けることができるでしょう。

また、勝つことや負けることはゴールではないことを覚えておいてください。わざと負けたり、複雑な相互作用を利用して勝ったりしてはいけません。何が起こってもできるだけ簡単にプレイしてください。それがMTGの楽しみです!

ゲームを始める
まず最初に手札を引きます。最初の1,2ゲームは手札を公開してゲームすることを伝えましょう。その時に、本当は手札は非公開だと伝えておいてください。

新規プレイヤーが手札を引いて準備ができたら、このゲームのゴールを説明します。MTGの世界観を生かしたワクワクする説明ができると素敵です。「私たちは魔法使いである、今から魔法の戦いに挑みます。あなたの目標は対戦相手のライフを20から0にして相手を倒すことです。」

彼らは手札を見て考え始めたら、さまざまな要素を説明し始めます。持っている手札に合わせるべきですが、ガイドラインとしては、異なるカードタイプの説明から始めるといいでしょう。新規プレイヤーはすぐにいろんな種類のカードがあることに気づくはずです。私は土地から説明します。もう一度MTGの世界の中に入って。「呪文を唱えるためにはマナが必要です。マナは魔法のエネルギーのようなものです。マナを得るために土地を使います。手札の中に土地があるでしょう。それぞれあなたが得られるマナの色のシンボルを持っています。1ターンにつき1枚の土地をプレイできます。そうやって呪文を唱えるための能力を高めていきましょう!」

次に手札のなかの呪文を見せましょう。「これらは呪文です。インスタントとソーサリーガあって唱えると何かしらの効果があります。クリーチャー呪文は召喚すると私に攻撃することができます。たとえばこのあなたが召喚した灰色熊は私に攻撃できます!」マナシンボルについても簡単に説明してください。混合マナやファイレクシアマナについて話すときではありません。例えばこんな風にシンプルに。「この稲妻を見てください。ほかの呪文と同じようにマナコストがカードの右上に書いてあります。稲妻は2マナ必要で、そのうちの1つは赤、もう一つは何色でもいいです。」ゲームが始まったら戦場や墓地についても説明しましょう。

ターンについて
ターンについて簡単に説明しましょう。優先権やフェイズについては必要なときになってから説明しましょう。

ただ説明だけをするのではなく、説明をしながら行動してもらったり、意思決定をしたりしてもらいましょう。例えば土地について説明するときは、実際に手札のその土地がプレイできることを伝え戦場に出します。説明を聞くよりも一緒にプレイする方がずっと良いです。唱えられる呪文が彼らの手札にあるなら、それを唱えるのかそれともターンをパスするのか尋ねます。覚えておいたほうがいい重要なことは、彼ら自身に決定してもらうことです。ゲーム的に良くても悪くても新規プレイヤーが望むことは全部プレイさせてください。

ターンで行う決まったことについて説明するのも良いでしょう。なにか必要に迫られていないなら、この段階でフェイズやステップについて説明するべきではありません。私は5つの基本的な要素から始めます。まず前のターンに使ったものをアンタップして、1枚カードを引く。戦闘前メインフェイズで土地をプレイしたり、呪文を唱えたりする。戦闘フェイズであなたは攻撃できて対戦相手はブロックできる。戦闘後メインフェイズで攻撃が終わった後に唱えたかった呪文を唱えたり、土地をプレイしたりする。最終フェイズで7枚以上のカードを持っていたらディスカードする。以上の5つです。

ゾーンについての説明をするのもいいですが、繰り返しますが、必要最低限のものだけ説明します。1ターン目を開始してカードを引くときに、ライブラリーやデッキが何であるかを伝えます。ターンを始めたときにカードを引く癖をつけるために、先攻の1ターン目のときでもカードを引いてもらってもいいと思います。そのあとは、土地のプレイに慣れさせましょう。ここでも戦略について心配しなくていいです。ゲームのルールを理解してもらうことが重要です。土地をプレイするときに、土地をプレイした場所の名前は戦場だと伝えてください。土地やクリーチャーのようなパーマネントが存在する場所です。

初心者交流会で配られる紙製の戦場や墓地の場所が入っているプレイマットを利用することのも良い方法です。または、何かほかの良いものを通販で買ったり自作してみても良いかもしれませんね。

カードタイプークリーチャーvsインスタント/ソーサリー

基本から外れることは関連することが起こったときのみに説明すると覚えていてください。彼らが最初のインスタントまたはソーサリーを唱えるとき、何が起こるかを説明します。「素晴らしい!この呪文は唱えられて効果を発動して、捨て札山である墓地にいきます。」墓地にはクリーチャーも行くことがあるとか切削でも墓地にいくとかいう必要はないです。関連することだけ説明しましょう。

反復/ルーンの反復

最後にコンセプトを説明するときは、それを積極的に使うように彼らに働き掛けてください。ゲームのプレイ体験とそれを理解することが楽しみの大部分です。もし彼らが分からない部分をあなたに聞くことができないぐらい緊張していたら、理解している部分が断片的で知識がばらばらになってしまうかもしれません。私は、あなたが教えたことを新規プレイヤーに反復してもらうか、説明してもらうことをお勧めします。たとえば、1ターン目に土地のプレイの仕方を教えたなら、次のターンで「さて、土地はどのように使うのですか?」と尋ねます。2つ目の土地をプレイするのを見守りましょう。そのほかの1ターンに1回しかできない行動についても新規プレイヤーに実演してもらいましょう。

ゲームの中盤と戦闘の説明
新規プレイヤーが基本を身に着けたらプレイヤー自身でプレイを進めるように奨励します。それはそれは、攻撃やブロックをゲームの開始時や戦闘ステップ中に奨励することも含まれます。

彼らが初めてのクリーチャーを唱えたとき、「クリーチャーを唱えたターンには攻撃できず、次のターンまで待たなければいけない」とシンプルに説明します。このゲームで戦闘がどのように機能するかを説明してもいいです。「次のターンから攻撃できます。あなたはクリーチャーに向かっては攻撃できず、私に向かってしか攻撃できません。その後に私は自分のクリーチャーを自分の前において攻撃の邪魔をするか、ライフでダメージを受けるか決められます。」

ライフについて説明し始めたら、ライフを記録する物理的な何かが必要だと教えてください。それはライフを管理したり、ダメージを与えた為ライフが下がるのを確認したりするのに役立ちます。

ライフを記録し始めたら、プレイヤーはライフのことを気にかけるようになります。通常攻撃的過ぎるか消極的すぎるかの2つのカテゴリーに分かれます。どちらにしてもゲームを進める動きができるように励ましてください。彼らが初めてライフにダメージを受けたとき、これで終わりではないと伝えてください。「全然大丈夫です。まだ18もあって0には程遠いです。ライフが20点の状態でも1点の状態でも勝てば同じ勝ちです。必要なタイミングでライフを失うことを恐れないでください」

あなたと新規プレイヤーがお互いに最初のクリーチャーを解決したとき、パワータフネスについて説明すると良いでしょう。お互いのクリーチャーを縦一列に並べて、パワーとタフネスが戦闘にどう影響するのかを説明します。「私の灰色熊は2点のダメージをあなたの灰色熊に与えます。私のもあなたのもタフネスは2です。なので、この2体が戦うとお互いがお互いを破壊して死んでしまいます。クリーチャーが死んだときは墓地か捨て札山にいきます。」

ゲームが進行して、すべての選択肢を説明したことを確認したら、一歩後ろに下がて彼ら自身に決定をくだしてもらいます。意思決定がMTGの楽しみです!彼らからそれを奪わないように気を付けつつ、何ができるのかについてわかりやすく役立つ説明をしてください。

たとえば、あなたはケンタウルスの狩猟者をコントロールしていて、新規プレイヤーは歩く死骸と黒猫をコントロールしています。あなたは3/3で攻撃して相手は2/2と1/1をコントロールしています。そのあとにあなたはこの後の選択肢について説明します。「私は3/3のクリーチャーで攻撃しました。選択肢は4つです。

ブロックしない。私のクリーチャーが3点あなたにダメージ与えて、あなたのライフが20から17になる。
3/3を1/1でブロックする。3/3のほうが大きいので、1/1が一方的に死亡し、墓地に行く。
3/3を2/2でブロックする。結果は1/1でブロックしたときと同じ。
3/3を2/2と1/1の両方でブロックする。あなたのクリーチャーは死亡するが、私のクリーチャーも死亡する。あなたは何がしたいですか?」このときのポイントは選ばせることです。最終的にどの選択肢を選んだとしてもそれを尊重します。ゲームとは何かを体験してもらい、どんな働きをゲームにもたらすかを確認してもらいます。

ゲームの終了とゲーム終了後
あなたが戦闘に参加し始めたら、あなたの干渉なしでゲームを進め始めると思いますが、プレイヤーが何ができるのかを理解するまで今行動可能な選択肢の説明を続けてください。ゲームを失速させないように気を使ってください。彼らがゲームを楽しんでいるか確認するのに役立つ方法は、プレイヤーが終わりたいと思う前にゲームが終わっているかを確かめることです。退屈に感じるまでゲームが続き、終わるのをプレイヤーが待ちだしたら、そのプレイヤーは二度と遊びません。興味を持っている間にゲームを迅速に進めて終わらせてください。もう一度プレイしたくなるように。そのために彼らが見逃したであろう攻撃をするように勧め、巨大化がどのようにゲームを有利に変えるかを見せて、あなたがどのように勝とうと思っているかの戦略を説明します。でも全体として、楽しんでもらうこと。このゲームはとても魅力的だと感じてもらってください。

ゲームが終わったら、最初のゲームをやり切ったことを祝福します。そしてすべてのカードをプレゼントします。あなたのデッキと、プレイヤーが使ったデッキの両方です。カードを読んだり、イラストを見たり、新しいカードを探したりするのはとても楽しいです。このゲームで何かを発見することはものすごく楽しいです。この時にデッキ構築について話し始めても良いです。

デッキのカードを好きなカードに交換しても良いですが、同じタイプのカード同士を交換することとマナコストが近いもの同士を交換することを個人的にはおすすめします。デッキのバランスが保てるためです。土地の代わりにクリーチャーや呪文を入れすぎてしまうことを避けられます。

イベントでのあなたの役割や、今どこにいるのかによって、何か特定の商品を買うように勧めても良いです。基本セットのブースターパックを買えば、安くデッキに入れるカードを手に入れられると伝えます。スタンダードの基本セットのデッキビルダーセットも良いかもしれません。もしあなたがカードショップに雇われていたり、カードショップをサポートするために雇われている場合は、ブースターパックを買うことを勧めて開封の時に近くにいてください。そして彼らがいつでも好きなときにプレイできるように努めます。

ゲームが終了したら、彼らが何に最も興奮したのかわかるでしょう。稲妻を顔面に飛ばすことを楽しみましたか?馬鹿でかいクリーチャーを唱えたことですか?フレイバーテキストやクリーチャーの名前、キーワード能力に魅力を感じていましたか?これらは彼らの心理を理解するのに役立ち、次に生かせます。もしフレイバーテキストと背景世界が好きなら、ヴォーソスタイプです。伝説のクリーチャーという強力な特別なクリーチャーがいることを伝えます。プレインズウォーカーについて話したり、スタンダードであなたが好きな次元について話します。もし彼らがメカニズムが好きなメルなら、もっと常盤木のメカニズムがどのように機能するか話したり、すべての色がどうやってキーワード能力を使うかを説明します。彼らが好きなことをするように励ましましょう。アート、カラー哲学など、プレイし続けてくれるように工夫しましょう。(訳注:ヴォーソスとメルとは、WotCがターゲットとなるプレイヤーのタイプをカテゴライズするためにつけた名前。他にティミー、スパイク、ジョニーがある。)

お祝い
彼らの初めてのMTGのゲームを、勝っていようと負けていようと、お祝いします!彼らはゲームをやり遂げました。まだたくさんの質問があることと思います。わからないことがあっても大丈夫であることと、このゲームには非常に多い要素が含まれていると伝えます。あなたがいつでも彼らの質問に答えること、望むならアドバイスもすることを確実に伝えてください。時間があるならもう1試合するか聞いても良いですが、彼らにもっとプレイしたいと思っていてほしいのを忘れないで、ほどほどのところでやめておきましょう。時間をかけてMTGに夢中になってもらいましょう。